アガシオンは実に多種多様な形状をしており、一機たりとて同じ容姿をした機体は存在しない（少なくとも、今のところは）。アガシオンの開発者は何らかの意図を持ってアガシオンの形状を一機ずつ変えたと考えられるが、現段階ではその意図は不明である。

多種多様な形状は、アガシオンを量産するに当たって、非常にマイナスである。言うなれば、全てがワンオフ機なのだからアガシオンの生産数は非常に少なくなるはずだ。生産コストも規格統一された機体より遥かに掛かるだろう。

しかし、作中でアガシオンにそのようなデメリットは見いだせない（もっとも、アガシオンが作られた時期が不明なので、もしかすると長い時間を掛けて職人が丹精込めて作っている可能性も否定できないが）。それにはアガシオンの内部を形作るフレームが関係している。

アガシオンは外部こそ多種多様であるが、内部フレームは2種類に分けられる。華奢なTypeⅠフレームと、重厚なTypeⅡフレームである。
TypeⅠフレームは無駄な部分を一切排除した軽量型フレームで、主に高機動型のアガシオンに使われ、TypeⅡは様々な機体に使われる非常に汎用性の高いフレームである。どちらも大まかな構造は一緒であり、TypeⅠフレームはTypeⅡフレームをダイエットさせたフレームとも言い換える事が出来る。
このことから、おそらくTypeⅡフレームを発展させたのがTypeⅠフレームなのであろうと考えられるが、発展させたフレームの番号が若い事から、このTypeⅠフレームやTypeⅡフレームの原型となったプロトタイプのフレームが存在する可能性もある（便宜上、このプロトタイプフレームをType0とする）。

内部フレームを規格統一化する事によって、アガシオンは多種多様な形状を無理なく生産する事に成功した。しかし何故そのように多種多様な機体を生産する必然があったのかは、未だに不明である。

なお、BAG`sも多種多様な形状をしており、生産する上で非常にデメリットになると思われるが、貴族専用機であるE-BAG`s以外は大部分のパーツが規格化されており、おそらくパーツの組み合わせによる多様化だと思われる。